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「第一子か末っ子か、それが問題だ!」


 いつもお世話になります。孫平です。



 みなさんには兄弟がいますか?


 もしいるなら、みなさんは何番目ですか?




 今回は、生まれ順によってどのような人間になっていくのか、という研究についてみていきたいと思います。








政治家には、長男・長女が多い


 日本では政治家といえば、長男・長女が多いイメージがありますし、実際そうなのです。




 また、オランダはライデン大学のルーディ・アンデウェグの研究(R)でも、オランダの地方議員と国会議員の両方で、長男・長女が圧倒的に多いことが分かっています。




 その理由についてアンデウェグは次のように指摘しています。




・親は初めての子である長男・長女に大きな期待を持ちやすく厳しくしつける傾向があり、その結果として責任感のあるしっかり者に育ちやすい




・長男・長女は兄弟の中で一番上のため、兄弟との付き合いの中で、リーダーシップが養われやすい




・そのような理由によって、政治家向きの人格が形成されやすい







 まあよく言われることではありますね。



 他にも、政治家の場合は世襲制の習慣が根強く残っていることも、長男・長女が多い理由として考えられるかもしれません。









ノーベル賞と生まれ順の関係


 生まれ順の影響は、ノーベル賞の受賞者にもみられます。



 米国 ロード・アイランド・カレッジのロジャー・クラークの調査(R)では、




・物理学、化学、経済学、医学の受賞者には、長男と長女が多い




・文学、平和の受賞者には、末っ子が多い




ことが分かりました。




 これについてもクラークは、責任感があり粘り強い長男・長女の性格は、コツコツと研究に取り組み続ける必要のある分野に向いていて、比較的のびのびと育てられる末っ子は、自由な発想が求められる分野に力を発揮しやすいのではないか、と指摘しています。









末っ子は、リスクテイカーになりやすい


 我が家の長男はかなり保守的な性格ですが、次男は負けると分かっていても果敢に長男に喧嘩を挑んでいきます。




 米国 カリフォルニア大学バークレー校のフランク・サロウェイの研究(R)によると、





・末っ子は長男・長女に比べて、ラグビーやアメフトなど激しいぶつかり合いのある、怪我をするリスクが高いスポーツを好む傾向が1.48倍高い





・兄弟ともにメジャーリーガーになった700名の選手を分析したところ、弟は兄よりも10.6倍も盗塁を試みる





ことが分かりました。





 もちろん全ての兄弟にそのような傾向が当てはまるわけではないものの、生まれ順によってある程度こんな性格になりやすい、というのはあるのかもしれません。





 生まれもった気質よりも、生まれてからの社会的な環境、周囲の人間との関わり方の違いが、生まれ順による性格形成に多少なりとも影響を与えているのは間違いないところではありましょう。







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