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「科学的に離婚率が低い結婚のタイミング」

更新日:2022年2月6日




 いつもお世話になっております。孫平です。



 今回は、結婚に最適なタイミングについてのお話です。



 結婚は言うまでもなく、その後の人生を大きく左右するライフイベントの一つです。


 そんな、人生にとって非常に重要な「結婚」ですが、いつ頃結婚するのがベストなのかという、最適なタイミングが様々な研究により分かっています。





 将来結婚する可能性がある人はもちろんのこと、既婚者の皆さんも、自分の結婚が良いタイミングだったのかそうでなかったのかを振り返ってみて下さい。



(※あくまでも科学的にはそういう傾向があるという話で、悪いタイミングだから必ず離婚するとか、良いタイミングだから絶対離婚しないというわけではありませんので。あしからず。)








①結婚するなら25歳〜32歳がベスト


 みなさんの今までの経験からも、10代や20代前半で結婚した若いカップルは長続きしないことが多いという実感があるのではないでしょうか。



 実際に、ユタ大学の社会学者 ニコラス・ウォルフィンガーの分析によれば、25歳で結婚した人は、24歳で結婚した人に比べて、離婚率が11%低いことが分かりました。



 最初に述べたような皆さんの感覚は、科学的にも正しい可能性が高いということですね。





 では結婚する年齢は遅い方がいいのかと言うと、そうでもないというか、むしろ遅すぎるとダメなのです。



 ある研究では、32歳を超えての結婚は、(宗教、教育レベル、地理、その他の要因を排除しても)離婚率がその後10年の間、毎年5%ずつ上がっていくことが分かりました。




 これらはアメリカ人を対象にした研究なので、日本人を対象にした場合は、多少の誤差はあるかと思いますが、このような傾向は私たちの実感としても近いと言えるのではないでしょうか。








②最終学歴をできるだけ延ばしてから結婚するのがベスト


 残酷な事実ですが、学歴が長い夫婦の方が、結婚に満足し、離婚率が低い傾向にあることが分かっています。



 もし何組かの夫婦がいたとして、妻も夫も同じ年齢、同じ出身、同じくらいの収入、同じ学歴だったとしても、中卒の夫婦よりも高卒の夫婦、高卒の夫婦よりも大卒の夫婦、大卒の夫婦よりも大学院卒の夫婦の方が、離婚率が低いのです。



 ただこの研究は、妻と夫が同じ学歴だった場合の話であり、妻と夫のどちらか一方でも学歴が長かった場合は、ここからは分かりません。








③3年は交際してから結婚するのがベスト


 エモリー大学の、アンドリュー・フランシス=タンとヒューゴ・ミアロンの研究によると、結婚前に少なくとも1年間交際した夫婦は、交際期間が1年未満の夫婦と比べて、離婚率が20%低いことが分かりました。



 また、結婚前に3年以上交際した夫婦は、さらに離婚率が低くなることも分かりました。




(余談ですが、フランシス=タンとミアロンの研究からは、結婚式や結婚指輪に費用をかけるほど、離婚率が高くなることも分かっています。)








以上をまとめると、




①できるだけ長く教育の機会を受けた2人が、


②3年以上交際した上で、


③25歳から32歳までの間に結婚できると、



離婚率を限りなく下げられる、と言えそうです。






 大切なことは、お互いの人生にとって一生を左右するくらい大きなライフイベントだからこそ、愛の力ではなく、科学の力に頼って、それを指針にしていかなければいけないのです。



 どのカップルも離婚を前提に結婚することはないのですから、将来結婚する可能性のある読者の皆さんは今回の知識を頭に叩き込んで、慎重且つ大胆に事を進めていってほしいと思います。




 皆さんが幸せな結婚生活を送れることを心から願っています。







【参考文献】

ダニエル・ピンク『When 完璧なタイミングを科学する』2018年(講談社)


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