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「〇〇の近くに住むと衝動的になってしまう⁉︎」


 お世話になります。孫平です。




 〇〇の近く。さて、どこの近くに住むと人は衝動的になってしまうのでしょうか?




 ということで、トロント大学のサンフォード・ディボーらによる研究をみてみましょう。










ファストフード店の近くに住むとヤバい



 ディボーらは、ファストフード店が私たちの衝動性と関連しているかどうかを調べました(R)。



 その結果、以下のようなことが分かりました。




 

・先進国における過去30年間のファストフード店の急増と、家計貯蓄率の急激な低下に関連性が認められた。





・世界30ヵ国において、人口あたりのマ〇〇〇〇ドの店舗数と家計の支出の関連性を調べたところ、マ〇〇〇〇ドの店舗数が多い地域に住む人ほど貯蓄率が少なかった。





マ〇〇〇〇ド以外のファストフード店についても同様の調査をしたところ、同じような関連性が認められた。





・ファストフード店の前とフルサービスのレストランの前で、道行く人々に金銭的報酬の遅延割引の実験をしたところ、ファストフード店の前を通る人々の方が遅延割引が大きかった。(例えばお金をもらえるとして、今すぐに1万円をもらうか、1年後に1万1千円をもらうかを選択させた場合、ファストフード店の前を通る人々の方が今すぐに1万円をもらうと選択することが多かった。将来の大きな利益よりも、目先の小さな利益を優先する傾向が高いということ。)


 





 要するに、ファストフード店が近くにあると衝動性が高くなり、結果的に金遣いが荒くなるかもしれないから気をつけようぜってことですね。




 当然金銭的な問題だけではなく、今すぐに食欲を満たしたいという衝動性は不健康な食生活にも繋がります。将来の自分の健康よりも、今現在の食欲を満たす方を優先してしまうわけです。そしてその手っ取り早い手段が、ファストフードというわけです。







 衝動性が高い=セルフコントロール能力が低いことになりますから、人生の様々な面で即時的な欲求を満たす方に走り、将来大きな割りを食う可能性が高くなってしまうでしょう。











目先の欲求に囚われそうになったら距離を置く



 このブログでも過去に紹介していて、テンプル大学のジョージ・アインスリーも提唱している(R)ように、目先の欲求に囚われそうになったときは以下のようなことが効果的です。







・物理的に距離を置く


 例えば、ダイエット中にお菓子を食べたくなったら、お菓子を離れた場所や見えないところにしまっておく、無駄遣いしたくないのに買い物中に欲しい商品が目に入ってしまったら、その場から離れたり店から出る、など。








・時間的に距離を置く


 例えば、Amazonで欲しい商品を見つけてしまったら、とりあえず一晩寝て翌朝再検討するなど。






 人間の欲求は一時的なことがほとんどなので、これだけでも欲求がおさまることが多々あります。











 先ほどのファストフード店の近くに住むと衝動性が高くなってしまう件ですが、これから住む場所を選べる人は「ファストフード店が少ない場所」を選べばいいでしょう。





 もともと住んでいた地域に気付いたらファストフード店がいくつもできていたという人は、引っ越すという選択もできますが現実にはなかなか難しいでしょう。




 しかし、「ファストフード店を見たら衝動的になってしまうから気を付けよう!」と意識しているだけでも、目先の利益に吊られにくくなると思います。







 ファストフード店が悪いというわけではなく、そのお店の商品が大好きで明確な意志をもって利用していたり、様々な事情があって利用するなら全然大丈夫でしょう。






 問題なのは「とりあえずマ〇ク行くか」みたいな、「空腹が満たされれば何でもいい」「手っ取り早く欲求を満たしたい」みたいな場合です。




 このような理由で日常的にファストフード店を利用しているなら、その人は既にセルフコントロール能力が低下していて、将来の大きな利益(大事なもの)を失っている可能性があるので気を付けた方がいいと思います。

 




 まあそのような人がこのブログを読んでいるとは考えにくいのですが…。






 それではまたお会いしましょう。







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