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「車に鳥のフンがべったり付いていた私は運の悪い人間なのか?」

更新日:2023年6月17日


 お世話になります。孫平です。



 今朝、通勤のために車に乗ろうとしたら、運転席ドアの窓に鳥のフンがべったりと付いていて、朝からなんだか気分が下がりました。



 昨日帰ってきてカーポート内に駐車したときは何も付いていなかったので、おそらくカーポート内の隅っこに巣を作ろうとしてるギャーギャー鳥(我が家ではなぜかそう呼ばれている。正式名称は知りません。)の仕業かと思われます。



 我が家のカーポート内には、よくツバメも巣を作りにくるので。(何度かヒナが蛇に食べられてしまいました。)







 さすがに鳥のフンが車に付いていたぐらいで、なんて運が悪いんだ!とは思いませんが(思う人もいるのでしょうが)、頻繁に怪我をしたり事故に遭ったりと、不運な出来事が立て続けに起きている人っていますよね。



 実はそうした不運に見舞われるのは、単なる偶然ではないかもしれないらしいのです。








 中国科学院が38名のドライバーを対象に行った研究(R)では、


 

・まずドライバー全員の事故歴を調べ、安全運転グループと、危険運転グループに分けた



・その後に、ポジティブな写真(笑顔で楽しそうな人など)、ネガティブな写真(泣いたり怒ってる人など)、ニュートラルな写真(風景など)を合計80枚見せて、それぞれに対する反応レベルを調べた



・その結果、交通事故を起こしやすい人ほど、ネガティブな写真に強く反応していることが分かった

 




 要するに、交通事故を起こしやすい人ほど、ネガティビティバイアスが強くはたらいていた、というわけです。




 ネガティビティバイアスとは、その名の通りネガティブな出来事に反応してしまうことで、人間は誰しもがこのバイアスをもっています。




 このバイアスがはたらかないと、「あの場所には危険な生き物が潜んでいるんじゃないか」とか、「この方法だと怪我をする危険性があるんじゃないか」とか、「子どもの普段と違うこの様子は何か病気にかかっているんじゃないか」といった、自分や仲間に関わる危険やネガティブな出来事を事前に予測できなくなり、生存率が著しく下がってしまいます。




 今この時代に生きている私たちは、そんなネガティビティバイアスのおかげで生き残ってきた先祖たちの子孫であるため、当然その遺伝子が受け継がれているわけです。




 しかし、あまりに強くネガティビティバイアスがはたらいてしまい、ネガティブな出来事に必要以上に注意を取られてしまうとよくないことが起きるのです。





 ネガティブ思考と事故に関する過去の研究でも、一貫してネガティブ思考の人ほど事故を起こしやすいことが明らかになっています。




 なぜそうなるのかをざっくり説明すると、





・後ろの車から煽られているような気がする(実際にはそうでもない)



・後ろの車ばかり気になる



・前方不注意で事故を起こす





パターンはいろいろ考えられますがこんな感じです。





 要するに、ネガティブ思考の人は、ネガティブな出来事に注意を払い過ぎてしまい、本来集中すべきことが疎かになってしまうため、事故や怪我をしやすいというわけです。




 実際に、ネガティブな人は視野が狭くなりがちなのに対し、ポジティブな人は視野が広いといわれていて、それゆえに様々なことに気付きやすくチャンスを得やすい=幸運になりやすいそうです。(詳しくは、リチャードワイズマン博士の『運のいい人の法則』をご参照ください。)






 というわけで、自分は運が悪いと思っていれば本当にそうなるし、運が良いと思っていれば本当にそうなるという、怪しい自己啓発書には必ずと言っていいほど書かれている格言は、科学的にも正しいということが分かりました。





 今後もし愛車に鳥のフンが付いていたら、「世の中にある数多の車の中で、私の車にフンが落ちるなんてすごい確率だ!選んでくれてありがとうー!しばらく洗車しないよー!」と思うことにします。






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