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「聞き上手に共通する4つの特性」

更新日:2022年4月20日




 いつもお世話になっております。孫平です。



 みなさんは、家族や友人、部下や上司の話を聞くことは得意なほうですか?



 実は、「聞く能力」の自己評価については、ほとんどの人が「自分は平均よりはマシ」だと考えていると言われています。


 はたしてみなさんの自己評価はどうでしょうか。





 そこで今回は、みなさんが本当の聞き上手になるために、本当に聞き上手な人たちにはどのような特性があるのか、そして聞き上手になるためにはどのようなことに気をつけていけばいいのか、といった点についてみていきたいと思います。





 それではさっそく参りましょう。









聞き上手に共通する4つの特性


 これは、リーダーシップ育成コンサルタント会社 ゼンガー・フォークマン社の、ジャック・ゼンガーとジョセフ・フォークマンによる調査です。



 

同社のマネジャー教育プログラムに参加した3,492人を対象に、彼らの行動記録と360°評価(上司だけでなく、同僚や部下、他部署の社員などによる多面的な評価)によって、周囲から聞き上手だと認識されている人の上位5%を特定した。



次に、さまざまな能力について、上位5%の人たちとそれ以外の全員の平均値を比較し、最も大きな差が表れた20の項目を洗い出した。



以上から得られた結果をもとに、優れた聞き手と平均的な聞き手の違いを分析したところ、聞き上手には4つの共通した特性があることが分かった。







①聞き上手は、相手の話をただひたすら聞くのではなく、適切な質問を会話に挟む。


これは、相手の話を遮ることとは全く違う。聞き手の根底に、「相手のことをもっと深く理解したい」という想いがなければ、適切な質問は浮かんでこない。







②聞き上手は、話し手が安心して話せるように配慮する。


聞き手の姿勢が受け身だったり批判的だと、話し手は本当に言いたいことは言えない。話し手に「サポートしてもらっている」「受け入れてもらっている」と感じてもらえるよう配慮するのが聞き上手である。







③聞き上手は、相手をサポートするために反対意見を述べる。


聞き上手でない人は、競争意識を前面に出し、相手の論理の誤りを見つけようとしている。そして、相手が話しているときは、次に自分が何を言うかを考えている。


聞き上手も必要であれば疑問や反対意見を述べることがあるが、それは相手を言い負かすためではなく、サポートするために行われる。







④聞き上手は、相手が受け入れやすいかたちでフィードバックをする。


話し手に「上から目線」「批判的」だと思わせることなく、相手を尊重しながらフィードバックを行うのが聞き上手である。

 




 以上の特性を見てみると、予想通りのものもあれば、やや意外だったものもあったように思います。



 ほとんどの「聞き上手になるための本」には、相手の話は最後までしっかり聞きましょう的なことが書いてあるものですが、先ほどの結果では、けっこう質問や意見を挟んでいることが分かります。



 ただその質問や意見は、「相手のことをもっと深く理解したい」「相手のことをサポートしてあげたい」という想いから自然に溢れ出てくるもので、それが相手にも伝わるからこそ「私の話をしっかり聞いてくれている」と感じてもらえるのでしょう。




 そのような想いなくして、ただ自分の思ったことを質問したり意見していたら、聞き下手へ一直線です。










聞き上手になるための6つのポイント


 それでは、私たちが今よりも他人の話を上手く聞けるようになるためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。



 ここからは、聞く力を向上させるための6つのポイントについてみていきたいと思います。





 

①複雑な話、感情的な話でもオープンに話し合えるような、話し手が安心できる雰囲気・環境をつくる。




②スマホやノートPCなど、注意が逸れるものを片付け、話し手に集中する。




③話し手が伝えようとしていることを理解するために、必要に応じて質問したり、自分が正しく理解できているか相手に確認する。




④話の内容だけでなく、話し手の非言語的情報(表情・息づかい・身振り手振り・姿勢など)もよく観察する。




⑤批判や決めつけをせずに、話し手をサポートし、共感し、受け入れる姿勢で話を聞く。




⑥話し手の役に立つと思えば、時には疑問や反対意見を投げかけ、話し手が新しい角度からその問題を見られるように手助けをする。しかし、会話全体の流れを乗っ取るようなことはしない。

 



 この6つのポイントは、全てできていないとダメということはなく、できるものからどれか1つや2つだけでもOKです。



 また、人によって改善すべきポイントが違うと思いますので、自分の弱い部分を把握して、まずはそのポイントを重点的に意識してコミュニケーションをとってみると良いかと思います。









聞き上手とはトランポリンのようなもの


 最後に、ジャック・ゼンガーとジョセフ・フォークマンが、聞き上手について話した言葉を引用して終わりたいと思います。



 少々比喩的ですが、聞き上手についてイメージするにはとても良い言葉だと思います。




 

 多くの人が、聞き上手とは相手の話を正確に吸収するスポンジのようなものだと考えている。しかし、私たちに言わせれば、聞き上手はトランポリンのようなものだ。話し手のアイデアやエネルギーを吸収するのではなく、増幅し、活気づけ、明確にしてくれるのが聞き上手である。


 単に受動的に吸収するのではなく、積極的にサポートして、話し手の気持ちを高める。トランポリンの上でジャンプする人のように、話し手は会話を通してエネルギーと高さを得られるのである。




”What Great Listeners Actually Do”

HBR.ORG,July 14,2016.

 




【参考文献】

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部『マインドフル・リスニング』2020年(ダイヤモンド社)





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