top of page

「目標達成のコツ②」

更新日:2022年4月11日




 いつもお世話になっております。孫平です。


 今回も、前回に引き続き目標達成のコツについてお話したいと思います。



 

 今回は、前回の終盤にチラッと出てきた「if thenルール」について、もう少し詳しくみていきたいと思います。


 if thenルールは、目標達成のための行動を着実に実行するうえで、非常に強力な武器になります。


 



 それではさっそく参りましょう。








「if thenルール」とは


 if thenルール(if thenプランニングとも言われている)とは、「〇〇の状況になったら、△△をする。」というように、いつ、何をするかをあらかじめ決めておく方法です。



 計画した行動を実行する過程では、必ず何かしらの障害や誘惑が発生し、私たちの足を引っ張ってきます。



 しかし、if thenルールを使うことで、「〇〇という障害が発生したときは、△△をする」という対策をあらかじめ立てておくことができます。



 これまでの何百もの研究結果から、事前に「いつ」「何を」やるかを、はっきりと決めておくだけで、それを実行できる確率が2倍〜3倍も高くなることが分かっています。





 例として、前回出した私の目標について考えてみます。

 私が設定した目標は、「ブログを月に15記事投稿する」というものでした。


 ブログを書くにあたって、障害となることはいろいろと考えられます。


 それらの障害への対策を、if thenルールを使って考えてみます。





「午後9時30分から午後11時30分まで(子どもたちが寝始める時間)は、テレビやスマホをやめてブログ執筆に集中する。」



「午後9時30分までにどうしても執筆を開始できない状況のときは、その日は読書して過ごす。」



「執筆に集中できないぐらい疲れていたら、冒頭部分だけ下書きして寝る。」



「執筆に気分がどうしても向かないときは、すっぱりやめて自分の好きなように読書して過ごす。(新しい知識を吸収する)」



「執筆に気分がどうしても向かないときは、とりあえず筋トレしてから気分が上がるか様子を見てみる。それでもダメなら読書する。読書する気にもならないなら寝る。」





 これまでの経験から私の場合は、ブログを書くにあたって気持ちが他のことに向いていて集中できなかったり、疲れていて書く体力と気力がないことで執筆が進まないことが多いです。



 なので、時間で区切ったり、完璧を求めず少しでも下書きしたり、執筆に集中できそうにないときは読書をして新しい知識を吸収したり、おとなしく寝て体調を整えたりするようにしています。」(今のところあまり効果が出ていないので、別の原因を究明して新たな対策をする必要があると感じています。)








「if thenルール」のパワー


 このif thenルールの例でよく出てくるのが、ダイエットやフィットネスに関するものです。


 ここでは、その心理学の実験を紹介しましょう。



 

 「運動を習慣化したい」という目標をもつ人が被験者となり、その内の半分の被験者は次のようなif thenルールで目標を立てた。


 

 「もし、月曜日・水曜日・金曜日になったら、仕事の前に1時間ジムで運動をする。」



 残り半分の被験者にはif thenルールのテクニックを教えず、普通に目標設定してもらった。




 数週間後の結果は、if thenルールで目標を立てた被験者の91%が運動の習慣化に成功した。

 それに対して、普通に目標設定した被験者で運動の習慣化に成功した人は、31%に過ぎなかった。

 


 

 「月曜日・水曜日・金曜日になったら、仕事の前に1時間ジムで運動する。」


 こんなシンプルな目標設定だけで、効果にこれだけの違いが現れるなんて驚きです。




 

 しかしif thenルールには、なぜこれほどの効果があるのでしょうか?


 

 理由の一つとして挙げられるのが、「XならY」という文章は脳が記憶しやすい、ということです。



 一度、if thenの文章で計画を立てると、その内容は普通の目標設定よりも、強固に脳の記憶に残ります。



 常に脳の中に残ることで、特に意識せずとも行動できるようになるのです。

 

 「あっ、9時30分になった!ブログを書かなきゃ!」というように意志の力を必要とすることなく、「9時30分ですね。それでは執筆を開始しましょうか。」的なテンションで着実に行動に移せるようになるわけです。




 このように私たちの意志の力に頼ることなく、「意識しなくても」「無意識に」「自動的に」、その時が来れば、脳が勝手に行動を起こさせてくれるからこそ、if then式の目標設定は達成確率が高いのです。





 

 まずは、やるべきことをはっきり決めること。

 

 それを、if thenルールに落とし込むこと。




 さぁ皆さんも、日々の生活の些細なことから、将来を見据えた大きなことまで、この「if then式」の文章で目標設定してみましょう。


 このテクニックを手に入れたことで、今までできなかったことが、できるようになる可能性は確実に高まりましたので。





【参考文献】

ハイディ・グラント・ハルバーソン『やり抜く人の9つの習慣』2017年(ディスカヴァー・トゥエンティワン)




コメント


bottom of page