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「無意味な会議を激変させる3つの工夫」


 お世話になります。孫平です。




 「会議」と聞くと、ネガティブなイメージが湧いてくるのはなぜでしょうか。



 おそらく皆さんも一度くらいは、「この会議に何か意味はあったのか?」「時間の無駄だった…」「結局なんの結論も出なかったじゃないか」と思った経験があるのではないでしょうか。







 今から50年以上前に、心理学者のG・スタッサーとW・タイタスは、人々が集団で意思決定をする際のコミュニケーションについて、次のような重要な発見をしました。




「会議では、参加者全員がすでに知っている情報のやり取りに膨大な時間が使われている」



「会議の参加者の中で本当に有益な情報をもっている人は、他の参加者にその情報を十分に伝えられないことが多い」





 そのため、会議で下される決定というのは、良くても無難なもので、たいていの場合はお粗末なものになってしまうというのです。





 それでは、どのようにすれば活発で有意義な会議ができるのでしょうか。




 今回はそのための、些細ですが効果バツグンな3つの工夫を紹介していきたいと思います。










①出席者全員に、何らかの情報提供をするよう呼びかけてから会議を始める



 当たり前のことだと思われますが、会議に参加したことがある人ならお分かりの通り、これが実行されることはほとんどありません。



 実際の会議では、積極的に発言する人の声に、消極的な人の声はかき消されてしまいます。(そもそも消極的な人は発言しない。)



 また、とても良いと感じる発言があった後は、たとえ発言しようとしていても「さっきの人の意見よりもたいした内容じゃないからやめとくか」と、自分でブレーキをかけてしまうこともままあります。




 しかし当然ながら、自分がたいした意見じゃないと思っていても、実際はそうではない可能性もありますし、消極的な人がもっている意見が実はとても重要なものである可能性もあるわけです。




 

 そのため会議の主催者は、出席者全員に何らかの発言を義務付けて、様々な情報を提供してもらいたい旨を、会議を始める前に呼びかけるというのが1つのポイントになります。




 もし何かしらの理由で事前に告知することができなかった場合は、会議の中で出席者全員に自分の意見を紙に書き出す時間を与え、順番に発表していってもらうという方法もとれるでしょう。




 これにより、一部の人の意見だけで会議が終了するという事態を防ぐことができます。










②会議の中心人物は必ず最後に発言するようにする



 会議の中心人物は、本人が思っている以上に周りに影響を与えるものです。



 例えば、会議の中で一番役職が高い人が、一番最初に意見を述べたらどうでしょうか。その後に若手の社員たちが発言するのは、なかなか勇気のいることですよね。(おそらくほとんどの場合は、だんまりを決め込むしかなくなるでしょう。)




 これは想像してみれば当たり前のことですが、意外と盲点なのではないでしょうか。



 したがって会議の主催者は、その場の影響力が強い人ほど後半の方に発言させるようにするべきです。










③座席の配置を変化させる



 マーケティング研究者のJ・チューと、J・J・アーゴによる研究では、座席の配置を円形にすると参加者の帰属意識や協調性が高まり、四角い配置にすると個人志向が強まることが分かりました。




 したがって、会議で解決したい課題が、メンバー全員で一致団結して取り組まなければならないような場合や協調が必要とされる場合は、座席の配置を円形にセッティングする方が良いでしょう。



 また参加者の中に、他のメンバーと少し距離があるような人がいる場合も、円形の座席配置が効果を発揮してくれます。





 一方、より個人的な業務に対する責任に参加者の意識を向けたいのなら、四角い座席配置が望ましいでしょう。





 このように、会議の目的に合わせて座席の配置を変化させることも、実りある会議のためには重要なポイントの1つとなります。







 座席の配置でもう一つ工夫できることとしては、席を自由に選ばせるのではなく、各参加者が座る位置をあらかじめ指定しておくということです。




 人間はどうしても似た者同士で固まろうとしてしまいます。そのような座席配置のせいで、参加者の発言に影響が出ることも十分考えられます。




 参加者の中に、あまりにも仲が良いグループや派閥がある場合は、主催者側で席をあらかじめ指定しておき、似た者同士を分断するというのも、有意義な会議のためには必要かもしれません。








 これら3つの工夫は、お金もかからなければたいした負担もなく、ほんの少し事前準備をするだけでできることばかりです。



 そういう意味ではリスクはほとんどないので、実際の現場でどんどん試していってブラッシュアップしていけば、今までよりも充実した会議になるのではなないかと思います。






 それではまたお会いしましょう。







【参考文献】

スティーブ・J・マーティン、ノア・J・ゴールドスタイン、ロバート・B・チャルディーニ著、安藤清志 監訳、曽根寛樹 訳、『影響力の武器 戦略編』誠信書房(2016年)






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