
いつもお世話になっております。孫平です。
皆さんは花粉症持ちでしょうか?今、日本人の5人に1人は花粉症持ちであると言われています。
さらに、アトピー性皮膚炎や食物性アレルギーなども含めたアレルギー疾患全体で見た場合、2人に1人が何かしらのアレルギーを持っていると言われています。
私は、高校生まで花粉症とは無縁でしたが、高校を卒業し上京してからは、毎年スギ花粉に悩まされています。
おそらく、一人暮らしをしてから食事の栄養バランスが崩れ、免疫力が低下してしまったのでしょう。
それはさておき、そんな花粉症に悩む人たちにとってなんとも興味深い研究がありますので、今回はそれをご紹介したいと思います。
これは、大阪のアレルギー専門医の木俣肇さんの研究で、ノーベル賞のパロディ、裏ノーベル賞とも言われる、「イグノーベル賞」を受賞したものになります。
キスをすると花粉症が和らぐ
もう答えを書いてしまってますが、研究の内容を見ていきましょう。
実験は、スギ花粉かダニアレルギーが原因の鼻炎や、アトピー性皮膚炎を持つカップルを対象に行われた。またこれらのカップルは、日常的にキスをしていない人たちが選ばれた。
2人きりの部屋にロマンチックな音楽を流し、30分間自由にキスをしてもらった。
キスの前と後に、少量のアレルギー物質を注射し反応を比較したところ、キスをした後はアレルギー反応が減弱した。
また、リンパ球による体外のスギ花粉特異的IgE産生の量を比較しても、キスの後はアレルギー反応が減弱していた。
しかしこれだけでは、本当にキスによる効果なのか分からないため、別にキスじゃなくてもいいんじゃないかという疑問が浮かんできます。
それを検証するために、先ほどの実験と同じ条件下で、カップルたちにハグをしてもらう実験を行いました。
その結果、ハグをしただけのカップルたちには、アレルギー反応に変化は現れなかったのです。
より濃密になると…
別の実験結果からは、むしろより刺激が強いスキンシップの方が、アレルギー反応の減少効果が高いことが分かりました。
キスよりも刺激の強いことと言えば、もうあれしかありませんよね。
そうです、セックスです。
実験は、医師や看護師とそのパートナーを対象に行われた。
セックスの方法はそのパートナーごとに異なるため、できるだけ公平な評価をするために、所要時間を20分に指定し、行為の大まかな流れも指定した。
セックスの前と後に、少量のアレルギー物質を注射し反応を比較したところ、セックスの後はキスだけのときよりもアレルギー反応が減少した。
夫婦のどちらかが花粉症やその他のアレルギーに悩んでいるのなら、是非濃密なスキンシップの時間をいつもより増やしてみて下さい。
2人ともアレルギー持ちなら、もう迷う必要はありませんね。
木俣肇医師は、こう述べています。
「本来、人間が持っている『自然治癒力』は、『豊かな感情』でより効果が高まることがある。愛情が詰まった幸せな時間でパートナーを癒すことができるのは、『豊かな感情』を持っている人間ならではの治癒力である。」
【参考文献】
五十嵐杏南『ヘンな科学 "イグノーベル賞"研究40講』2020年(総合法令出版)
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