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「マインドフルネスでレジリエンスを鍛える」

更新日:2022年4月11日




 いつもお世話になっております。孫平です。


 近年話題となっているマインドフルネスですが、皆さんも一度はこの言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。


 なかには瞑想などを通して、マインドフルネス(今この瞬間に意識を集中させること)を実践している方もいるかもしれませんね。




 

 今回は、そんなマインドフルネスによって集中力が増したりメンタルが安定するだけでなく、レジリエンスも鍛えられますよという話です。


 

 レジリエンスも聞いたことがある方はいるかと思いますが、これはもともとは物理用語で、レジリエンスとは簡単に言うと、「失敗したときに立ち直る力」みたいなもので、「再起力」とか「回復力」というふうにも呼ばれています。




 それでは、マインドフルネスでレジリエンスを鍛える方法についてみていきましょう。







レジリエンスを鍛える方法


 レジリエンスを鍛える方法は、大きく分けて2つあります。


 1つは、「内省」することです。


 心理学者のマーティン・セリグマンは、とても大きな失敗をして落ち込んでいる場合は、内省で認知的介入を行い楽観的なメンタルをつくることで、レジリエンスも鍛えられると述べています。




 

 しかし、とても大きな失敗というのは、日常生活ではそうそう起こるものではありません。


 私たちが日常的に経験するマイナスな出来事とは、とても些細なミスとか挫折といったことだと思います。


 

 そして皆さんも経験があるように、こういう些細なミスは、私たちの心に割と大きなダメージを与えるものです。


 そのため、日常的に経験する些細な失敗へのレジリエンスを鍛えることが、とても重要になってくるのです。



 その方法が、2つ目の「脳を再訓練」することになります。





 

 ウィスコンシン大学の神経科学者リチャード・デビッドソンによると、


 

・動揺や不安を感じているときには、脳の前頭前野の右側が活発になる。



・集中力を回復させるための回路は、前頭前野の左側に集中している。



・前頭前野の左右の活動レベルは個人差があり、それが日々の気分に影響を与えている。



・前頭前野の右側が活発になるとイライラし、左側が活発になると様々な憂鬱からすぐに回復する。

 

といったことが分かっています。



 「脳を再訓練」するというのは、この前頭前野の左右の活動レベルのバランスを整えるということです。




 そして、そこで効果を発揮するのが、マインドフルネスなのです。








マインドフルネスでレジリエンスを鍛える


 先ほどの神経科学者リチャード・デビッドソンは、マサチューセッツ大学メディカルスクールのジョン・カバットジンとチームを組み、バイオテクノロジー企業の従業員たちに「マインドフルネス」の指導を行いました。


 これは、その瞬間に起きていることを認識しながらも反応はしないように全意識を集中させるという、注意力トレーニング法です。



 方法は以下のようになります。



 

①数分間一人きりになって集中できるような、静かな場所を見つける。



②ゆったりと座り、力まずに背筋を伸ばす。



③呼吸に意識を集中する。吸う感覚と吐く感覚をしっかり意識してから、次の呼吸を始める。



④呼吸がうまくできているかどうかは気にしない。呼吸を無理に変えないこと。



⑤集中を阻む雑念や音などを無視し、呼吸に集中する。

 


 従業員たちは1日平均30分、8週間にわたって、このマインドフルネストレーニングを実践しました。


 

 その結果、トレーニング前はストレスを司る右側に偏っていた脳の活動が、レジリエンスを司る左側でより活発になったのです。


 それだけでなく、「自分の仕事のやりがいが何であったかを思い出した」という従業員も出てきたのです。





 このように、呼吸に意識を向けるマインドフルネストレーニングにより脳が再訓練され、その結果レジリエンスも鍛えられるのです。




 心理学者のダニエル・ゴールマンによると、「最大の効果を得るためにはこのトレーニングを毎日20〜30分行い、それを習慣化することが望ましい」とされています。


 20〜30分は慣れていないと長く感じるかもしれませんが、慣れてしまえば意外とあっという間です。


 


 皆さんもお風呂に浸かっているとき、夜寝る前、昼休憩中、たまたまできた暇な時間などに、まずは試しにやってみて下さい。


 正直、数回やった程度では効果は現れません。続けてみても良さそうだなと思えたら、是非毎日継続してやってみて下さい。



 習慣化の方法については、「if thenルール」関連の記事で過去に書いているので、検索して参考にしてみて下さい。




 それではまたお会いしましょう。






【参考文献】

ハーバード・ビジネス・レビュー編集部『レジリエンス』2019年(ダイヤモンド社)




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